婚約指輪・結婚指輪
婚約指輪・結婚指輪を右手に着けてもいいの?
そもそも、結婚指輪はなぜ左手に着けるの?
日本では当たり前のように結婚指輪を左手の薬指に着けます。
なぜ、薬指に着けることが一般的になったのでしょうか。
結婚指輪の発祥は古く古代ギリシャまで遡ります。古代ギリシャでは左手の薬指の血管は心臓と繋がっていると考えられており、そこに指輪をはめることで、相手の心を繋ぎ留めておくという意味があったようです。
日本で結婚指輪を着ける文化が広まったのは、昭和になってからと言われています。
欧米では古くから伝統として左手に着けていた結婚指輪が、欧米式のウェディングスタイルの普及と共に、そのまま普及したというのが経緯のようですね。
結婚指輪を左手に着けるメリットって?
左手に着けることがこれだけ普及しているのには、実用的な理由があるはずです。
ここでは、指輪を左手に着けるメリットをご紹介します。
①左手の薬指は日常生活の中で最も動きが少ない指なので、指輪を落としにくい。
結婚の誓いとして購入した結婚指輪を万が一無くしてしまったら...考えただけで怖いですよね。
ありえないと思っていても、ジュエリーショップで働いていると、想像しているよりずっとある事なんです。
金額的にも決して安いものではないですし、オーダーだった場合は同じデザインで再度制作が難しかったり、デザインが廃版になってしまっている可能性も。
そんなことを回避するには、うっかり落としてしまう機会はないに越したことはありません。
左手の薬指は日常生活で最も動きが少ないとされる指です。
サイズが大きすぎたり自分で指輪を取らない限りは、左手の薬指に着けていればうっかり落とすことは無さそうですね。
②日常動作の邪魔になりにくい。
日本人の9割が右利きであり、指は身体の中で最も動かす部位とされています。
仕事や家事の最中はもちろん、プライベートの時間もスマホやゲーム等で、指は常に動いていると思います。
指輪を着け始めると感じることですが、物を持った時に指輪が物に当たったり、手を握ると指輪の存在感が少し気になったりする機会は意外と多いものです。
そんなストレスや、指輪を物と接触した際の傷から守る為にも、利き手ではない左手に着ける事はメリットと呼べそうですね。
(左利きの方はゴメンナサイ!)
③日本では「左手の薬指の指輪=既婚者」と認識する習慣があるので、周囲に「結婚している」と知らせることができる。
初対面の方やそこまで親しくない方に、「結婚されていますか?」と聞ける方は少ないのではないでしょうか。
そんな時につい見てしまうのは、「左手薬指」ですよね。
同様に、「既婚なんですが~」と自己紹介をするという人もあまりいませんよね。
日本では「左手の薬指の指輪=既婚者」と認識する習慣があるので、周囲に「結婚している」と知らせることができます。
わざわざ聞いたり言ったりしなくても「結婚している」事を周囲が認識してくれ、コミュニケーションが円滑になるメリットがあるようです。
それであれば、指輪を着けていて損はないですよね。
右手に着けるデメリット!?右手の薬指だとペアリングだと思われる?
ペアリングをどこの指に着けるかというアンケートでは、「右手薬指」という答えが最も多いそうです。
「左手薬指は特別だから、結婚するまで取っておく」なんていうロマンチックな理由からだそうですが、独身者も結婚指輪とペアリングの違いを認識して着け分けているということが分かりますね。
そうなると、既婚者が結婚指輪を右手に着けていると、「ペアリング」を右手に着けていると思われてしまう可能性もありそうですね。
海外では右手に着ける!?
欧米の国の中には、婚約指輪を右手に着ける国もあります。
「ドイツ、オーストリア、ロシア」など、北欧の国々では、右手に着ける文化が残っているそうです。
興味深いマメ知識ですね。
それぞれの指に意味がある
右手と左手の10本の指にはそれぞれ異なる不思議な力があると信じられており、どの指に指輪を着けるかによって、持つ意味も変わってきます。
それぞれの指がどんな意味を持っているかご紹介します。
親指:サムリング
左手/自分の信念や愛を貫いて、思いを実現させる。
右手/権威や責任を得て、指導力を持つ。
人差し指:インデックスリング
左手/集中力と積極性を高め、人を導く行動力を生み出す。
右手/物事を達成したい時に、集中力を高める。
中指:ミドルフィンガーリング
左手/空気を読む力や協調性を高めて判断力を高める。
右手/邪悪なものから身を守る、霊感などを高める。
薬指:アニバーサリーリング
左手/愛の絆を深める、願いを実現する。
右手/本来の自分の力を出したい時に、不安を取り除く。
小指:ピンキーリング
左手/チャンスを呼びこみ、恋を引き寄せる。
右手/自分の魅力を発揮する、困難を乗り越える。
とはいえ、必ず左手に着けなければいけないわけではない
ここまでで、やはり日本では結婚指輪は左手に着けることがスタンダードであると分かりましたが、必ずという決まりはありません。
結婚生活で長く着け続けたい結婚指輪ですから、ご自身が納得する形が一番ですね。
ただし、両手の指はそれぞれサイズや形状が異なるもの。
着ける指を変えた途端に着け心地が悪くなってしまった、なんてことも。
これらを防ぐために、購入時にはどの指に着けるかを予め決めた上で、フィッティングをする方が良さそうですね。
左手の薬指専用のデザイン=「ウェーブ」
左手の薬指に着ける事を考えて生まれた指輪のデザインがあるんです。
それは「ウェーブ」のデザインです。
左手の薬指の付け根を見てみると、小指に向かって左側のほうが下がっていますよね。
定番人気のストレートのデザインだと、付け根までしっかり下げて着けると、斜めに傾いてしまうんです。
もちろん気にならない方もいますが、ストレートが斜めになることで、指輪の角が指に当たって気になる、という方もいます。
その点ウェーブのデザインは、初めから小指側に左下がりになることを考えて、デザインされています。
デザイン面でも着け心地でも、まさにブライダルリング専用に生まれたデザインがウェーブのデザインなんですね。
「暖かい風」Doux brise ドゥ ブリーズ
/ 「育てる」Elever エルヴェ
「婚約指輪」はどの指に着けるのが正しい?
一般的に婚約指輪(エンゲージリング)は左手の薬指に着ける方が多いのですが、世界各国の習慣・事情を含めると実は左手でも右手でも問題なく、特に決まりはありません。
しかし、結婚指輪と同様に左手の薬指に着けるのが定番となっています。
一方で欧米の国の中には、婚約指輪を右手に着ける国もあります。
婚約指輪を右手にすると決まっているのは、結婚式当日です。
結婚式の中で結婚指輪(マリッジリング)の交換があるので、婚約指輪は右手に着け、左手の薬指はあけておきます。
式の後から、左手の結婚指輪の上に婚約指輪(を重ねて身に着ける、いわゆる『重ね着け(セットリング)』にして指輪を楽しむのもおすすめです。
シリーズで揃えるときれいに重なります。「幸せの輪」Rond Bonheur ロン・ボヌール
プロポーズの時はどの指に着ければいい?
プロポーズの時に指輪を渡されるシチュエーションに憧れる人は今でも多いもの。
いわゆる「箱パカッ」の後は、スマートにパートナーの指に婚約指輪を着けてあげたいですよね。
そんな時は、やはり定着している左手の薬指に着けてあげるのが無難です。
万が一、サイズが大きすぎて左手に着けられない、なんていう事になってしまった時は、そっと右手に着けてあげるといいですね。
記念リング(アニバーサリージュエリー)なら右手につけても有り
「記念リング」や「アニバーサリージュエリー」という言葉をご存知でしょうか?
あまり耳馴染みがないかもしれませんが、欧米では広く知れ渡っている文化のひとつです。
それは「結婚10周年といった記念日に夫から妻へ感謝や愛情を込めてジュエリーをプレゼントする」というもの。
ジュエリーは資産としても受け継いでいくことが可能な為、夫婦や家族の絆として結婚後もジュエリーを贈るなんて、とっても素敵な文化ですよね。
「記念リング」や「アニバーサリージュエリー」としては、婚約指輪や結婚指輪とは違うデザインのものが選ばれるようです。
人気のデザインは、ダイヤモンドが多く留まった「エタニティリング」と呼ばれる華やかなタイプ。
このような記念リングであれば、婚約指輪や結婚指輪とは異なる意味合いの為、右手薬指に着ける場合が多いようです。
記念リングにおすすめ、エタニティタイプの人気デザイン「君とともに」Avec toi アヴェクトワ / 「プリマドンナ」Ballerine de principale partie バレリーヌ ディ プリンスィパル パルティエ
まとめ
様々な観点から「婚約指輪・結婚指輪を右手に着けてもいいの?」かについてご紹介しましたが、どの指に着けても指輪がふたりの愛の証であることは変わりません。
ライフスタイルや意味合いなどを踏まえて、ご自身に合った着け方を考えてみてくださいね。